~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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分子標的薬の分類 
2008/04/01 Tue 12:27
久々に真面目なお勉強の時間です。
今日は分子標的薬の分類のお話です。分子標的薬とはもご参照ください。

分子標的薬の分類にはおもに2通りの分類があります。

ひとつは、薬の大きさの分類。

小分子化合物と言われる薬と大分子化合物いわゆる抗体とにわけられます。

小分子には、ゲフィチニブ(イレッサ)やエルロチニブ(タルセバ)、イマチニブ(グリベック)、ソラフェニブ(ネクサバール)、スニチニブなどが含まれます。
分子量が小さいので細胞の中まで入ってそこで作用を発揮する薬剤です。

抗体には、ベバシズマブ(アバスチン)、トラスツズマブ(ハーセプチン)、リツキシマブ(リツキサン)セツキシマブなどが含まれます。
抗体は、ある特定のレセプター(受容体)や情報伝達物質にくっついてその働きを阻害したりして効果を発揮します。
ひとつは、作用する場所の違い分類。

もうひとつの分類は、どのようにして抗がん作用を示すかという分類です。

今、注目を集めているのはチロシンキナーゼを阻害する(働きにくくする)薬に代表されるシグナル伝達系阻害剤です。

ゲフィチニブ(イレッサ)やエルロチニブ(タルセバ)は、EGFRという場所で効果を発揮します。

イマチニブ(グリベック)は、Bcr-Ablやc-Kitと言う場所で効果を発揮します。

これらの薬剤は、ともに場所は異なりますがチロシンキナーゼを阻害して効果をもたらすのです。

別の作用のもう一つの横綱は、新生血管阻害薬です。

代表選手としてベバシズマブ(アバスチン)があげられます。
これは、腫瘍の血管新生に必要な因子であるVEGFに特異的にくっついて、腫瘍の血管新生をできなくします。

そうすることによって腫瘍が増殖するのを防ぎます。

イレッサやタルセバ、グリベックは単独で腫瘍を縮小させる効果があるのに対しアバスチンは単独での腫瘍縮小効果はないようです。

いわゆる、殺細胞性の抗がん剤と併用することによって抗腫瘍効果の上乗せが得られます。
これは、腫瘍の新生血管を抑えて正常化させて、抗がん剤が腫瘍に行きやすくなるためとも言われています。

また、現在いろいろな場所に作用するような分子標的薬がたくさん開発されています。(マルチターゲットドラッグ)

今、抗がん剤の中で分子標的薬が非常にあつい分野である事わかりましたよね。


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ソラフェニブ(ネクサバール)が4月から腎癌で認められるようですね。

ちなみに、1錠5500円ほどで1日に4錠飲むみたいです。
1日約21700円かかるようです。

腎癌は、今までいい薬なかったですから素晴らしいことなんですけどね。

1ヵ月で65万円を超えますね。3割負担だとソラフェニブ代だけで20万円弱もかかります!

やっぱり、医療費削減無理でしょう。

混合診療限定解禁!?ではないですが、これが自費だと恐ろしいですね。

コメント
この記事へのコメント
寒くて、風邪っぴきですe-448

>1錠5500円、1日約21700円
って、薬おっこしたら、血眼になって探してしまうほど高い~。

保険でガン保険にも入ってるんですが、その時、「ガンは治療費高いから」というのがよく言われていたのですが、ほんとですね(汗)

腫瘍の血管新生をできなくするって、腫瘍だけに作用するってことかな...?
腫瘍でないところは大丈夫なのでしょうか?
不思議です。
2008/04/01(火) 21:04:14
URL | Kei☆ #tHX44QXM[ 編集 ]
kei☆さん
そんなに心配しなくても。
高額医療があるから返ってきますよ。

血管新生阻害薬は、腫瘍以外にも作用しますよ。だから、喀血とか消化管出血とかの副作用が多いのですよ。
2008/04/01(火) 21:45:00
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
4月1日
どこのブログもエイプリルフールに関する記事がUPされていました。
よっしぃ先生は真面目に新年度をスタートしたようですね。
ちょっと難しかったけど、二種類に分かれてたんですね。

ハ―セプチンもタキソール、タキソテールと合わせる方が効果があるというのは、
ここに書いてある事によるものなのですね。
私はHER2が1+なので適用外ですが。

ところで、術後補助療法のホルモン療法は前立腺がん、乳がん、婦人科のがん
以外のがんにもあるのですか?
乳がんが肺に転移したら、乳がん治療と同じ治療するんですよね?
そういう時は乳腺で診るのか、呼吸器で診るのかどっちなのでしょう?
遠隔転移が起きた場合は総合病院で診てもらうべきでしょうか?
2008/04/01(火) 23:28:42
URL | ガーネット #0ll.HrS2[ 編集 ]
>ところで、術後補助療法のホルモン療法は前立腺がん、乳がん、婦人科のがん
以外のがんにもあるのですか?

一般的には、ないと思います。
ホルモン依存性に増殖する腫瘍ならばホルモンが効果的な可能性があります。

>乳がんが肺に転移したら、乳がん治療と同じ治療するんですよね?
そういう時は乳腺で診るのか、呼吸器で診るのかどっちなのでしょう?
もちろん、乳腺です。

>遠隔転移が起きた場合は総合病院で診てもらうべきでしょうか?
転移により骨折があれば整形外科のある病院とか放射線治療のできる病院がいいと思いますが、信頼できる担当医がいる病院であればいいと思いますよ。
2008/04/02(水) 08:03:22
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
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