~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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2008/09/15 Mon 12:52
m3ブログで昨年の5月29日エントリーした記事です。



治療関連死。嫌な言葉ですね。医師としては非常にブルーになる言葉です。しかし、抗癌剤治療をする上では避けて通ることができないものです。

やはり、抗癌剤治療に絶対安全はありません。細胞が分裂するところに作用してするのですから正常の細胞ももちろんダメージを受けます。

分子標的薬(癌が増殖、転移などするときにだす信号をでなくして抗腫瘍効果を発現する薬)が出現したときは、腫瘍縮小効果は望めないが重篤な副作用もないだろう。とみんな期待していました。

しかし、実際どうでしょう。副作用のプロフィールは異なるものの、重篤な副作用で命を落とされた方も多数いらっしゃいます。

分子標的薬(特にイレッサ)での治療関連死はマスコミなどで話題になったことがありそれだけで長い話になりそうなのでまたに機会にします。ここでは、分子標的薬以外での治療関連死について主に述べます。

過去の文献によると抗癌剤による治療関連死の割合は報告によっても異なりますが1~4%程度であります。
もちろん、最近は支持療法(抗癌剤の副作用を抑えるような治療)が進歩し、過去の報告よりはいいだろうと推測されます。
例えば、セロトニン拮抗薬(吐き気止め)、GーCSF(白血球を増やす。)など支持療法の定番です。

治療関連死の当院のデータでは、放射線治療では0.6%、抗癌剤治療では1.2%、抗癌剤+放射線治療では2.8%となっています。
原因としては、放射線肺炎がもっとも多く、続いて好中球減少時の感染症(肺炎が多い。)、喀血、消化管出血、自殺と続きます。(2001年までのデータです。)

当たり前ですが、PS(全身状態の指標)の悪い患者さんで治療関連死の率が高かったです。

これから、抗癌剤治療を受ける方をおどすつもりはありませんが、やはり、上に述べたような事が起こる可能性がある治療をするんだ。ということを十分理解した上で治療を受けて頂きたいと思います。
癌でない細胞にとっては毒なのですから。

もちろん、治療関連死がどうしても嫌だ。と言う考え方なら抗癌剤治療などを受けない方がいいと思います。ただし、このまま治療しなかったときどうなるかを十分に理解した上での事ですけど。

現在での肺癌治療の治療関連死は、イレッサ(ゲフィチニブ)による肺傷害(薬剤性肺炎)が1位か2位になっているものと考えられます。

今後、致死的な副作用の少ない新規抗癌剤の開発、よりよい支持療法の確立により治療関連死がなくなることを期待します。

分子標的薬、主にイレッサについては次にします。
ほとんど、肺癌についてしか述べれなくてすいません。



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今は、支持療法なども進歩しているのでもう少し低いことが予想されます。

あまり、こわがりすぎてもダメですが、100%安全だと思ってもいけません。

テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

タグ : 抗がん剤 副作用

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