~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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臨床試験の裏側 
2008/10/14 Tue 12:22
m3のブログに去年の9月27日エントリーした記事です。




>臨床試験の目的と実際。
もし、参加される方がいらっしゃたらの注意事項を述べました。

臨床試験とは
臨書試験の現実

その中のコメントで『ちょっと、信用できないかもね。』みたいなニュアンスのコメントがありました。


残念ながらその時は、その疑問に対してすっきりとしたお答えができなかったと自分で考えております。(勉強不足であったためであります。)

そこで、少しでも疑問を払拭すべく今日の話題とします。

各々の臨床試験には、エンドポイントと統計学的考察があります。

エンドポイントとは、何を持って試験の評価とするかです。
よく用いられるのが、全生存期間や無増悪生存期間(再発しなかった期間)、奏効率(大きさが半分以下になった割合)です。

これは、わかりやすいですね。

統計学的考察とは、『A群の治療(標準治療)とB群の治療(新しい治療)があって、A群の治療なら全生存期間の中央値が8ヵ月である場合にB群の治療がそれを1.5倍上回るかどうかを検出する優劣性試験とする。』

ちなみに、優れていることを確認する優劣性試験と劣らないことを確認する非劣性試験とがあります。

上の『』の中の仮定を証明するために例えば有意水準5%、検出率80%で必要症例数を求めると一つの群の必要症例数が○○例と出てきます。それに、脱落、追跡不能症例を想定して試験に何人参加してもらうかを決定します。

有意水準5%とは上の例で言うと
『実際にはB群が優れた治療でない。』
しかし
『B群が優れているとの試験結果となる。』
この割合が5%以下と言うことです。

検出率80%とは上の例で言うと
『実際には、B群が優れている。』
『B群が優れているとの試験結果となる。』
この割合が80%以上と言うことです。

難しいですね。統計学ですから。おそらく、間違ったことは書いてないつもりですが、もし、間違いがありましたらご指摘ください。

ようするにA群とB群に明らかな差がある群を比べるのなら必要症例数は少なくてもいいんです。あんまり、差がなければ多くの症例が必要です。

また、試験にはデータセンターがあり、データマネージャーを置き、倫理委員会などの監視も入り厳密な管理の元行われています。

中間解析などもあり、そこで試験が中止になることもあります。重篤な副作用がでたら、試験の登録が中断され安全性が確認できるまでストップします。

起こった、副作用もすべてチェックされ(例えば風邪を引いて熱を出しただけでも)主治医が試験薬と①関係あり②おそらく関係あり③関係ないとは言えない④関係ないなど判定させられます。

それ以前のことはわかりませんが、少なくとも最近10年はきっちり行われています。

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現在はこのように、厳密な管理の元に試験が行われており信頼するに値するものだと言うことをご理解ください。




いや~、臨床試験って本当に難しいし、ややこしいですよ。


テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

コメント
この記事へのコメント
記事up後に追記しました
よっしぃ先生の記事にTBした記事ですが、自分の記事の中でその後追記した
部分があります。(見てませんよね?)

掲載してから数時間経ってからなのですが、それを読んで、あれっ?と思いました。
日本とアメリカでは事情が違うのだろうか?・・・と。

それでブログを訪問して下さる方には、どちらも読んでもらった方がいいかなと思い、
追記しました。

こちら→http://www.teamoncology.com/clinical_trials/

今日ここの記事を読んで、日本もアメリカもきちんとした管理下で行われている事を
確認できたので良かった。
よっしぃ先生、この記事を書いていただいた事に感謝です!(^o^)
2008/05/13(火) 19:41:00
URL | ガーネット #0ll.HrS2[ 編集 ]
臨床試験の結果は論文となり医学雑誌に載るので日米で大きな違いはないですよ。

きちんとしていなければ有名な雑誌に載りませんからね。

しかも、今はこんな臨床試験をやってますと結果が出る前に届けないといけません。
(悪い結果を出さないなんてことがおこらないように)
2008/05/14(水) 06:49:15
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
臨床試験
>今はこんな臨床試験をやってますと結果が出る前に届けないといけません。
(悪い結果を出さないなんてことがおこらないように)

えーっ、そうなんですか!
昔は、「あの臨床試験は今はどこへ…?」って試験が結構あったと記憶しています。試験もヒトの考え方も進歩するものですねえ。v-19
2008/05/14(水) 09:46:40
URL | christmas #-[ 編集 ]
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