~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
スポンサーサイト 
--/--/-- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
TRACKBACK --  |  COMMENT --  | 編集
抗がん剤の曝露 
2008/10/16 Thu 12:21
ここで言う抗がん剤とは分子標的薬ではなく、殺細胞性の抗がん剤の話しです。

殺細胞性抗がん剤は、いろいろな毒性があります。

抗がん剤治療を行う患者さんにとってはメリットもありますのである程度の毒性は許容して頂かないといけないのですが、患者さん以外に抗がん剤が暴露される場合があり問題となります。

主には、医療従事者に対する抗がん剤曝露です。

最近は、抗がん剤の調剤を安全キャビネットと言われる抗がん剤が飛散しにくい場所で調剤することが多くなってきましたが、10年前はほとんど病棟の詰所で抗がん剤をボトルに詰めていました。

私も、ナースステーションで詰めた事があります。
もちろん、こぼしてしまって床などを抗がん剤で汚染した経験があります。

抗がん剤を使ったことのある多くの先生は似たような経験をしているのではないでしょうか?

抗がん剤を取り扱う看護師の尿から抗がん剤が検出されたとの報告がありましいた。

そこで、さらに調べてみると抗がん剤の調整に直接関与していない職員の尿からも抗がん剤が検出されました。

また、拭き取り調査をしてみると患者さんの机などにも付着していたとの報告もあります。

現在、抗がん剤の調製は全身を覆うような格好で行われています。ガウンを着てマスク、キャップ、ゴーグル、グローブをして行います。

ですので、調製する本人は安全であることが多いです。
しかし、その後の対応によっては安全でない場合があります。
例えば、廃棄するときにまわりに飛び散らかせてしまったりです。

曝露の経路としては、皮膚や粘膜からの吸収(調製するときにエアゾル化して空気中を漂う)が主なものですが、手洗いをせずに食事をしたりする場合もあります。(本人の意識の問題ですが。)

あと、抗がん剤を投与された患者さんの排泄物からの曝露も考えられます。

血液、吐物、排泄物などです。

アメリカのがん看護協会では、抗がん剤投与後の患者さんの排泄物の取り扱いが決められているようです。

そこでは、抗がん剤投与後48時間以内の患者さんの体液、排泄物は抗がん剤が混入しているものとして扱う事としています。

と言うことは、患者さんの家族などへの曝露の可能性もありますよね。

患者さんの家族へも曝露予防の知識を持っていただかないといけません。
 
 
抗がん剤の取り扱いは気をつけなきゃと思った方『人気ブログランキング』へ←ポチッとお願いします。
 

 
50時間経ったら大丈夫かどうかなんてわかんないですよね。

あまり、神経質になりすぎてもいけないですけどね。

テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

コメント
この記事へのコメント
抗がん剤恐るべし
放射線の被曝は知ってても、抗がん剤で曝露って初めて聞きました。

医療従事者の皆様、普通の社会生活の状況とは比べ物にならないほどの
細菌やウィルス、そして危険と隣り合わせのお仕事ご苦労様です。<(_ _)>

一日中そんな中に曝されているのですから、知らず知らず慣れっこになるのが
怖いですね。
曝露でそれだけの重装備(?)で事に当たるのだから、本当に抗がん剤って
色んな意味ですごい。
それだけ癌って・・・・ね。。。。患者も命がけで命を延ばす?
2008/06/06(金) 14:14:59
URL | ガーネット #0ll.HrS2[ 編集 ]
はじめて知りました。
単なる点滴と変わらないと思っていました。

まぬけな質問なんですが、健康な人が抗がん剤に触れてしまうと、どうなってしまうのですか?
2008/06/06(金) 19:04:56
URL | ぱぺりーの #vCbZUcBQ[ 編集 ]
ガーネットさん
昔は、知らないからあまり気にすることなかったんですけどね。
今は、わかってますから今、キチンと曝露予防をしていないのはダメですよね。

>それだけ癌って・・・・ね。。。。患者も命がけで命を延ばす?
そうですね。まさに命がけって感じですよね。

ぱぺりーのさん
抗がん剤は、細胞分裂の時に遺伝子などを傷害してがん細胞をやっつけます。
ですので、正常な細胞が抗がん剤にさらされると発がんの原因となります。

皮膚や眼に入ったりするとただれてしまうこともあります。

家族の方は、あまり神経質になる必要はありません。(抗がん剤を毎日打つわけではありませんので)
しかし、医療関係者は場合によっては毎日暴露されることにもなりかねませんので気をつけなければなりません。

2008/06/06(金) 19:39:25
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
暴露
こんばんは。
調整時の暴露は心配してましたけど、、。排泄物からの暴露って考えてませんでした。外来化学療法もしてますけど、お家の方も暴露させているかもしれないんですね。 
勉強になりました。なにか、対策しないと、、。
2008/06/06(金) 21:41:26
URL | green leaves #iA6GCc86[ 編集 ]
抗がん剤で暴露とは はじめて知ってビックリしました。
化学療法でを受ける時、まず生理食塩水でちゃんとラインが取れているかを確認してから、抗がん剤を点滴していました。
大学病院なので研修医が最初にトライ。
でもほとんど失敗でした(>_<)

抗がん剤が漏れたら、その部分は壊死するかもですか?
私は腕が血管炎になり、固くなって引きつれてしまいました。
現在は見た目は治ってるようですが、ダメージは受けているようです。

抗がん剤は怖~~~い!!

2008/06/06(金) 22:43:31
URL | hitomi #-[ 編集 ]
前任地で
はじめて、自身で抗癌剤をボトルに詰める経験をしました(それまでの病院は薬剤師か看護師)。びっくりしましたが、手袋さえしないDrやNsがいっぱいで。前々任地ではキャップ・ゴーグル・ガウン・グローブ・スリッパカバーでしたから。
私も浴びた経験ありますよ。気味悪いですよね~
2008/06/07(土) 03:39:05
URL | pegasus #8D.QJYtI[ 編集 ]
green leaves先生
家族には、気をつけてふれないように指導すればよろしいかと。
吐物などは、触らないようにビニール袋に入れて捨てるようにする程度で。

hitomiさん
>抗がん剤が漏れたら、その部分は壊死するかもですか?
そうですね。ドキソルビシンとかビノレルビンとかは、壊死する可能性高いですね。
大丈夫なものもありますよ。

pegasus先生
私も1年目の時は、グローブだけで詰めていました。
調剤台の上にもこぼしましたが拭いて終わりでしたよね。
今は、シートの上で調剤してシート毎捨てていますね。
2008/06/07(土) 09:41:22
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
目から鱗
以前、お邪魔した虹です。来週から肺癌の姑が、いよいよ抗癌剤治療に入るにあたり、勉強になる事を探したくて検索したら、またまた衝撃的な…

知りませんでした… まるで放射能を被爆する様な事態が、抗癌剤にあるなんて。

医療従事者の方も危険なんて。そして、何より『抗癌剤』とは、そんなに強い薬なんですね。

実はイレッサについて知りたいと思ったのですが、恐らく、姑にイレッサ投与がなされると。様々な見解のある薬。あまりに知識のない私は、未だに、姑に副作用と戦わせてまで、抗癌剤治療をさせる事が、彼女の為なのか、迷います。

今はまだ、肺癌の自覚症状は無いので。転移した、脳腫瘍はガンマナイフ治療の効果もあり、3分の1の大きさになり、指の障害も緩和されました。高齢者に勧めて良かったのか?

何度も主治医と面談したのに未だに、不安です。私も精神的な病気を持ち、通院、服薬中の身の為、自分の状態をフラットに保てるかも心配です。また、来ます。
2008/10/17(金) 05:37:24
URL | 虹 #-[ 編集 ]
過去記事の中にイレッサの話は何度か出ています。
目次から調べてみてください。
分子標的薬がらみの題名をさがせばすぐに見つかると思います。

ガンマナイフはもちろん高齢者でも適応があれば勧めるべき治療でしょう。
2008/10/17(金) 08:42:12
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://tugagu.blog34.fc2.com/tb.php/167-78c73dc5
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

copyright © 患者と医者をつなぐもの all rights reserved.


template by http://flaw.blog80.fc2.com
Powered by FC2ブログ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。