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~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
2009/01/19 Mon 13:02
がん患者「健康時と変わらぬ生活望む」―東大調査
http://news.cabrain.net/article.do?newsId=20071(ログインしないと全文読めないですが)


放射線科と緩和ケア診療部は、日本人の「死生観」と「望ましい死」についてのアンケート調査の結果が公表されました。

東大病院放射線科外来受診のがん患者312名と、一般353名(東京都民から無作為抽出だそうです)、東大病院の医 師106名、看護師366名から得られた回答を比較して分かった、現代日本人の「死生 観」、「望ましい死」についての結果・解析です。

ちなみに、患者さんの75%は治療済みで20%が治療中だそうです。

医療者と一般の方でギャップが大きかったモノがあります。

・「最後まで病気と闘うことが必要とした」のは、患者の81%、一般66%、医師は19%、看護師は30%

・「やるだけの治療はしたと思えること」は、患者の92%、一般75%、医師は51%で、看護師は57%

・「知らないうちに死が訪れること」は、患者の49%に、一般42%、医師は21%、看護師は24%

・「身の周りのことが自分でできること」は、患者、一般88%、医師は54%、看護師は65%

・「よくないことは知らないでいられること」は、患者の40%、一般39%、医師は13%で、看護師は22%

・「同じ医師や看護師にずっと診てもらえること」は、患者の91%、一般82%、医師は48%、看護師は73%


・「家族やまわりの人に弱った姿をみせないこと」は、患者の66%、一般50%、医師は26%、看護師は30%

・「死を意識せずに、普段と同じように毎日を送れること」は、患者の88%、一般77%、医師は44%、看護師は58%

同病院緩和ケア診療部の中川恵一部長は「『望ましい死』に対する考え方の違いは、医師が終末期の現実をよく知っていることで生じているのだろう。価値観は人によって異なるため、予後の説明や病状の説明などは、個別に配慮して行われるべき。患者にとって知ることは権利であって、義務ではない」と語った。

これらの結果を見ると多くは、医療関係者とそうでない方で見解が異なっています。

非医療者の方が、
「さいごまで病気とたたかうこと」
「家族やまわりの人に弱った姿をみせないこと」
「やるだけの治療はしたと思えること」
「身の回りのことが自分で出来ること」
「知らないうちに死がおとずれること」
「よく知らないでいられること」
を望む傾向が強いんですね。

これは、中川部長の言葉にもあるように医療者は、経験が多いがために一般の方とは考え方が変わっていると思われます。

「同じ医師や看護師にずっとみてもらえること」が面白い結果になってますね。

医師が半分以下なのに対して、看護師は一般の方より少し低い程度で医師と医師以外でわかれています。

おそらく、医師の専門性を活かすためにはずっと同じ医師ではない方が患者さんにとってよりよいと考えているのではないでしょうか。

でも、同じ医師、看護師、病院が安心できるのはわかりますし、私も自分の患者さんはずっと診ていきたいと思っています。

死への恐怖、がん患者より医師の方が強い
http://news.cabrain.net/article/newsId/20068.html
(ログインしないと全文読めないですが)

また、死への恐怖は医師が一番高くその他(看護師、患者、一般)は、同じくらいでした。

これは、まだ医師の間で『死=敗北』という概念がインプットされたままだからじゃないでしょうかね。

死は苦しみや痛みからの解放と考えるのはやはり、患者さんが一番多かったようですね。

死後の世界に対する見方では、一番信じているのが看護師。
ついて一般の方、患者さんと続いて医師が一番信じていないようです。

この結果は、なかなか解説しづらいですね。

私も信じませんけど。。。

結構、楽しませてもらいました。

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医療者と非医療者の差は経験や知識で説明がつくんですけどね。

テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

コメント
この記事へのコメント
>死への恐怖、がん患者より医師の方が強い

意外なようでもあり、よっしぃ先生の解説を読んだら、ああ、そうなのかな~と思ったり。

看護師さんが死後の世界を一番信じているのはびっくりしました。
てっきり患者の方が多いと思ったので。

それはそうと、イケメンよっしぃ先生、ついに登場ですよんv-343
2009/01/19(月) 22:06:28
URL | kei☆ #tHX44QXM[ 編集 ]
楽しめますた
私も医師が死を敗北と捉えるのは、ヲヲッ!となりました。

よっしぃ先生がピックアップした、患者と医師との差異が大きい項目、これだけ読むと、医師って醒めてんのね~って思っちゃいます。看護師がその中間に位置するのもおもしろい。

患者がずっと同じ主治医に診てもらいたいと思うのは、それが医師の誠意みたいなもんを感じるからだと思います。
イケメンだったら、なおさらず~~~っと診てみらいたい、治っても診てみらいたいですv-10

デスノートを読む前から、私も死後の世界は全く信じません。死んだら無になるだけ~。。。
2009/01/19(月) 23:10:22
URL | christmas #-[ 編集 ]
恐怖
死への恐怖の大きさは、年齢によって変わるように思います。
と言うのは、私自身、年を経るごとに変わってきたからです。
2009/01/20(火) 00:43:02
URL | Yusuke #-[ 編集 ]
kei☆さん
>看護師さんが死後の世界を一番信じているのはびっくりしました。

そうですね。
びっくりです。

>それはそうと、イケメンよっしぃ先生、ついに登場

何のことかわかりませんでしたが、、christmasさんのエコー担当ですか。
こちらもびっくりしました。

christmasさん
>医師って醒めてんのね~って思っちゃいます。看護師がその中間に位置するのもおもしろい。

確かにさめてますね。
だからこそ、冷静な判断ができると思うのです。

ところで、名札に「よっしぃ」と入っているとは気がつきませんでした。

実物とは全然違いますけど(汗)

Yusukeさん
>死への恐怖の大きさは、年齢によって変わるように思います。

よく理解できます。

そのときの立場、状況により変化していくのでしょうね。

深いです。

2009/01/20(火) 12:37:20
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
christmasさんにお願いして、スペシャルゲストにしてもらいました。
漫画では、エコー専門ですが、婦人科の癌専門だったりしたら、さらにモテモテですよ~(笑)

な~んて、ま、バーチャルですから、christmasさんは、とびきりイケメンにしてくれたんですよん♪

お楽しみあれ~。
2009/01/20(火) 20:21:41
URL | kei☆ #tHX44QXM[ 編集 ]
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