~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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2009/01/21 Wed 12:15
『卵巣がん「薬がない」 「世界標準」も国内未承認/保険きかず患者は悲鳴1』
『卵巣がん「薬がない」 「世界標準」も国内未承認/保険きかず患者は悲鳴2』
『卵巣がん「薬がない」 「世界標準」も国内未承認/保険きかず患者は悲鳴3』

簡単に説明すると海外で使える標準治療である薬が日本では使えないので患者さんが困っているとの話しです。

卵巣がんの初回治療は、カルボプラチン+パクリタキセルの治療です。

再発までの期間が長ければ再発時の標準治療もカルボプラチン+パクリタキセルの治療となります。

ただし、再発までの期間が短ければ日本で使える薬は非常に限られています。

ドセタキセルあたりが推奨すべき薬剤なのでしょう。

世界的には、ゲムシタビン、トポテカン、リポソーマルドキソルビシンが使用されており、リポソーマルドキソルビシンが一番効果は高そうです。
(確か、第2相試験の結果しかなかったと思います。)

これらの薬剤は日本で未承認、もしくは、卵巣がんに対して適応がありません。

ちなみに、リポソーマルドキソルビシンが承認されている国は、こちらです。

確かに、日本以外の多くの国々で使えるようです。

スマイリーの解説もご覧ください。

確かに日本は遅れています。

何とかしないといけない。

世界標準の治療が受けれない。

このドラッグラグを解消しようとして世界に先駆けて承認された薬が『イレッサ』なのです。

ただ、イレッサの場合は薬剤性の肺傷害の副作用が問題となりました。

欧米人にはほとんどなく、日本人を含めアジア人で頻度が高い副作用だったのです。

しかも、最初はわからなかったのです。

イレッサをスピード承認したのだが、それが肺の問題でこけたので国としては慎重になるわけです。

ですので、質の高い臨床試験を行い日本人のデータを出さなければなりません。

どの治療法もそうです。

マスコミの皆様。

個々の事例だけをとりあげて報道するだけではなく、医療全体をみて報道することは出来ないのでしょうか?

イレッサも承認前は夢のような薬と報道してましたよね。

死亡例が続くと、悪魔の薬のような報道をされましたよね。

最近も、治験を人体実験というような報道もありました。

その一方で、ドラッグラグをなんとかしようとの報道です。

これらの報道を垂れ流すだけではなくて有機的に組み合わせてみてはいかがでしょうか?

一般の方々に新しい治療が認められるためには

・臨床試験を行って本当にいいかどうか検証しなければならないこと

・臨床試験に参加するしないは、患者さん自身の自由意志であること

・臨床試験に参加して患者さんにメリットがあるかどうかは不明なこと

・もちろん、予期せぬ副作用や合併症は起こりえること

などを啓蒙していって欲しいものです。

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テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

コメント
この記事へのコメント
イレッサ
抗がん剤関連の報道で一番心を痛めたのが「イレッサによる間質性肺炎」に対して訴訟が起きたことでした。
もちろん提訴そのものを否定するつもりは毛頭ありません。
ただ、その報道のされ方が「治験の科学的な実態」とはかけ離れた「情緒・感情」の部分がクローズアップされてしまったこと...製薬企業や国(厚労省)や薬剤そのものが悪者のようにされてしまったこと....それがとても残念でなりません。
2009/01/21(水) 23:48:19
URL | ふじくろ #-[ 編集 ]
>製薬企業や国(厚労省)や薬剤そのものが悪者のようにされてしまったこと

本当にその通りだと思います。

イレッサの件があったのでドラッグラグの解消は難しい状況になったのでした。

イレッサの問題は、肺がんを専門に診ている医者以外でも使用できたことです。

中には、大腸がんの肺転移に対して出していたりしたとの噂を聞いたことがあります。

ですので、今は新しい抗がん剤は使用できる施設が決まっていることが多いです。
2009/01/22(木) 17:47:03
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
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