~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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続・続・肺結核 
2009/02/20 Fri 13:11
CATEGORY【診療】
肺結核続・肺結核と肺結核について述べてきました。

結核を語る上で大事なことを忘れていました。

ひとつは、結核で治療をする人が周りにいたときどうしたらいいのかと言うことです。

我々からしたら常識なのですが、一般の方はあまり知らないでしょう。

基本は、何もせずに待っていたらいいのです。

保健所から、接触者検診と言う検診にやってきてあなたの検査をしてくれます。

保健所が来なかったら、あなたが結核にかかっている可能性は極めて低いと判断されたと言うことです。

もちろん、何らかの症状があったり、心配ならば病院を受診して近くに結核の患者がいたのでうつってないか調べて欲しいなどと言って少なくとも胸部レントゲン検査はしてください。

細かいことですが、保健所による接触者検診は無料ですが、ご自身で受診した場合は当然ながら診察料がかかりますのでその違いもお忘れなく。

高齢者の肺結核はあまり減っていないとの話をしましたが、最近結核を語る上で大切なことが抜けていました。

今後も増える可能性が高い結核の話しです。

それは、免疫力の落ちた人の結核です。

昔は、悪性腫瘍だったりとか糖尿病であったりとかが多かったわけですが、ここ10年でAIDSにより免疫が低下した患者さんの結核だとかある特殊な薬(生物学的製剤といい主に関節リウマチの薬なのですが)により陳旧性の肺結核が活動性の肺結核になるとかの報告も増えています。

日本も中国もHIV感染者は過去最高を更新しているようで。

『エイズが死者最多の伝染病に、中国』


AIDSの結核は、粟粒結核など重症の結核が多いのが特徴です。

また、抗ウイルス薬と抗結核薬とが相互作用によって使いにくかったりするのです。

もちろん、副作用の頻度もふえて理想的な治療が行えないこともあります。

要するに、結核は重症化している事が多いわ、十分な治療ができないわ、ということになる事があります。

この事は、多少の違いはありますが高齢者にもあてはまります。

臓器機能が落ちていて十分な治療が出来ないことがあります。


医療が進歩して、昔は人間がコントロールさえ出来なかった状態がコントロールできるようになって新たな問題が出てきているんだな。と言うのが実感です。

医学が進歩してもちろんいい面もあるんですけど、いくつもの疾患を持っている方には使いにくかったり、その病気をコントロールしているうちに別の重篤な病気になったり。

医療の進歩は大歓迎です。

以前は考えられないような治療も行われる場合があります。

ただし、その治療がどんな状態の患者さんでも出来るのかというと出来ない場合もあります。

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生まれたからには、必ず死は訪れます。

どんなに医学が進歩しても永遠に生き続けることはできないのです。

テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

タグ : 肺結核

コメント
この記事へのコメント
耐性菌
すごい薬か出れば、それに耐える菌が出てくる。薬はだんだんきつくなり、副作用も複雑、かつ、重くなる。
やはり免疫力を強くすることが大事なのでしょうが・・・
2009/02/22(日) 21:47:22
URL | 優介(Yusuke) #-[ 編集 ]
>すごい薬か出れば、それに耐える菌が出てくる。薬はだんだんきつくなり、副作用も複雑、かつ、重くなる。

非常に切れ味のある薬でも副作用はたいしたことがないこともあり一概には言えないと思います。

>やはり免疫力を強くすることが大事なのでしょうが・・・

いえ、諦める事を知ることが大切だと思います。
免疫を強くしてもなんらかの不都合が出てくるはずです。

純粋にひとつの病気だけならば何とかなるような方法も見つかるかも知れませんが。
2009/02/22(日) 22:24:25
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
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