~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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在宅医療の問題点 
2009/04/29 Wed 09:54
先日、熱心に往診をしている開業医の先生と話をする機会がありました。

普段は、あまりないので新鮮に感じたことがふたつあります。

ひとつ目は、紹介状の内容についてです。

仕事柄、往診を熱心にしている開業医さんへの紹介状といえば、在宅医療を望む患者さんを紹介することが多いのです。

紹介状の内容は、がんと診断がついたときのステージ、そして行った治療歴(抗がん剤、放射線、手術など)と治療の効果、いつどこに転移が出現したかなどを中心に書いていました。

往診に熱心な開業医が望む紹介状とは、そんなものではないのです。

病院から病院への紹介状ならそれでよかったのでしょうけど。

開業医が望む紹介状とは、現在の患者さんの状態です。

例えば、食事はどんなものか(胃瘻や高カロリーが必要か)、トイレまで歩けるか?、ほかに管はついていないか?、呼吸状態は安定しているか?どんなところに気をつけて診察すればよいか?(例えば、すぐに誤嚥をするので気をつけてとか排便のコントロールが悪いとすぐにイレウス(腸閉塞)になるとか)の情報が欲しいそうです。

ですので、医者の書く紹介状よりも看護サマリーの方が役に立つことが多いそうです。

まあ、冷静に考えたらそうですわな。

今までの治療経過よりも、在宅で診るにあたってどんなところを注意して診察したらよいか、さらに自宅で最期を迎える決心がついていない方ならどの病院に搬送すればよいかも大切な情報でしょうね。

もうひとつは、医療器具の問題があるそうです。

熱心な開業医はできるだけ患者さんのためにと思い在宅を希望する患者さんの希望をできるだけ聴こうとします。

するとどうしても、いろいろな医療用具を使わざる負えません。

例えば、尿道カテーテルを使った尿の管理、高カロリー輸液の点滴セットなど多くの管関連の医療器具などを使用します。

在宅で患者さんが使用するのにその患者さんにとっては必要不可欠な者です。

これらの医療器具の多くは10個単位の購入となるそうです。

実際に患者さんに使った分は、元が取れるのらしいです。

ただ、病院に再入院したり、死亡したりしたら余ります。

もちろん、同じ者を使う患者さんがいればいいのですけど。

余った分は当然持ち出しとなってしまいます。

勤務医だとどうしてもコスト意識は低いんですよね。

そんなこと、気がつきませんでしたわ。

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せっかく、一生懸命やってもねぇ。

いつ、再入院するとか全く予測できないのにねぇ。



次回、GW特別企画を予定しています。

おたのしみに!

テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

コメント
この記事へのコメント
厳しいですね・・
余った分は当然持ち出しとなってしまいます

↑まるで知りませんでした。在宅医療の問題点はつい、当事者か受け入れる家族としての目線だけでしか考えたことがなかったもので・・。
(あ、経験があるわけではないです)

在宅医療も、老人介護の場合とがん治療のターミナルとではまったく違うと思うのに、国の政策で何が何でも増やそうとしている気がします。(斜めに見過ぎかしら)
2009/04/29(水) 12:15:12
URL | ダイヤモンドダスト #-[ 編集 ]
わかります~
父の場合も、市立病院の主治医からは「在宅にしたいなら、近隣の開業医の協力がないと」と言われ、近所のかかりつけ医には「往診はやってないし市立病院の先生の指示が必要」と言われ…。

こういうことも、病診連携が大切です。
が、なかなか今の御時世、往診対応の医師がいない。
殆どが貸しビルクリニックなので、帰宅してしまって時間外の対応さえ難しいんです。

我が父の場合、比較的ギリギリまでトイレや入浴が出来たし、多少のお粥は口に出来たので家族はラクでした。
本当なら栄養チューブとか、肺癌なんだから酸素やら痰掻き出しやらの医療用具が必要だったんでしょうが。

冷静に考えれば、そうした諸々をヘルパーさんなんかに相談すれば良かったんですが、いざとなるとなかなかそこまで脳が回らない。

在宅医療を希望するなら、まずは色々な条件面を自らチェックしなくちゃいけませんね。
力を貸してくれるプロがいないと。

…と、つらつら考えてたら、先日自殺した清水由貴子さんが頭をよぎりました。
責任感と生真面目さが、彼女を追い詰めてしまったんでしょう。
無理だと思ったら、助けを呼ばないと。 なのにその受入先は一杯だったり、国が療養ベッドを奪ったり…。

純一郎&平蔵のせいで、弱い立場の患者や家族は共倒れです。
あまりに悲しい由貴子さんの姿は、決して他人事ではないのです。
2009/04/30(木) 09:48:34
URL | 女王様 #-[ 編集 ]
>ダイヤモンドダストさん
>当事者か受け入れる家族としての目線だけでしか考えたことがなかった

そりゃそうですよ。私も、開業医の先生の苦労なんて考えたことなかったですから。
お互いの立場を考えてみることは大切ですね。

>在宅医療も、老人介護の場合とがん治療のターミナルとではまったく違うと思うのに、国の政策で何が何でも増やそうとしている気がします。

そうだと思いますよ。
何年にもわたる長期的なものと、数ヶ月から半年の中期的なものと戦略が違いますからね。

>女王様
>なかなか今の御時世、往診対応の医師がいない。
大都市圏では、ある程度見つかりますが爪でないところは難しいのかも。

やっぱり、ケアマネージャーと看護師と両方の資格を持った人がいれば比較的スムーズにすすむんですけど。

ケアマネージャーのみだと病状の理解に乏しい場合もありました。

>在宅医療を希望するなら、まずは色々な条件面を自らチェックしなくちゃいけませんね。

それも大事ですけど、担当医になんとか在宅はできるかできないかを尋ねてみるのも方法です。
熱意があれば調べてくれるでしょう。

>無理だと思ったら、助けを呼ばないと。 なのにその受入先は一杯だったり、国が療養ベッドを奪ったり…。
そうですね。
介護で失業をカバーできると思うんですけど。
今のところはまだみたいですね。
2009/04/30(木) 13:01:55
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
体制作り
もう2ヶ月も前の話ですが、教育TVで『がん医療を問う-患者の“安心”を支えるために-』という番組が放映されました。

その中で、長崎では、開業医が集まりネットワークを作り、がん拠点病院からの患者を引き受けるというシステムを作ったいうお話がありました。
まず、開業医1人で診るのは精神的負担も多いので、主治医、副主治医の2名決める事で、学会や旅行で患者を診れない時に代わって診てもらう事ができるようにしたそうです。

次に患者の引継ぎには、事前に病院側と開業医の間でカンファレンスを行い、そのメンバーには患者家族、ケアマネ、看護師等も加わり、自宅に戻る患者を迎える体制を整える為の意見交換をしていました。
患者は、今までの病院の主治医と、これからの主治医、副主治医となる開業医の両者が揃っている場に最後に加わり、紹介、説明を受けるのですが、病院側と開業医側とで話し合いが出来ているという事で、自分は追い出されたんじゃないという安心感を得る事ができるそうです。

患者側からの思いだけで簡単な事ではないかも知れませんが、今までのやり方を見直す方法としてすばらしい取り組みだと思いました。
私のブログでも記事にしていますので、トラックバックさせていただきます。
よろしくお願い致します。
2009/05/01(金) 08:40:56
URL | ガーネット #0ll.HrS2[ 編集 ]
>事前に病院側と開業医の間でカンファレンスを行い、そのメンバーには患者家族、ケアマネ、看護師等も加わり、自宅に戻る患者を迎える体制を整える為の意見交換をしていました。
患者は、今までの病院の主治医と、これからの主治医、副主治医となる開業医の両者が揃っている場に最後に加わり、紹介、説明を受けるのですが、病院側と開業医側とで話し合いが出来ているという事で、自分は追い出されたんじゃないという安心感を得る事ができるそうです。

理想的ですね。

病院側のやる気と開業医側のやる気とが一致しないと難しいでしょう。

開業医のやりたいことは開業医それぞれ異なりますからね。
でも、このご時世だんだんとそのようなことが可能になってくると思います。
2009/05/01(金) 13:08:16
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
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