~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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偽陽性 
2009/05/28 Thu 12:30
また、インフルかと思われるかも知れませんが今日はがんのお話です。

インフルエンザ迅速キットが陰性でも実は新型インフルエンザだったと言うのがありました。(しかも半数程度も)

この場合、迅速キットは新型インフルエンザに対して、偽陰性を示したといいます。

逆に、迅速キットでA型が陽性と出たんですけど、新型インフルエンザでなかったとしたらそのことを偽陽性と言います。

もちろん、本来の迅速キットは季節性のA型もしくは、B型インフルエンザを調べるためのものなので仕方がないのですけど。

確か、普通のインフルエンザを調べた場合は、偽陰性は1割なかったと記憶しています。

偽陽性、偽陰性は、ゼロであれば理想的な検査です(その検査が陽性であればその病気、陰性ならその病気でない)がそんなすばらしい検査はありません。

『癌(がん)のスクリーニング検査が増えるほど偽陽性の確率も増す』なる記事がありました。

まあ、どんな検査でも偽陰性、偽陽性があるので数が増えれば仕方がないと思いますけど。

>今回の研究は、約7万人を対象とした「前立腺(Prostate)癌、肺(Lung)癌、大腸(Colorectal)癌、卵巣(Ovarian)癌(PLCO)スクリーニング試験」のデータをレビューしたもの。

>研究期間中に計14件の検査を受けた人では、少なくとも1件の偽陽性が出る累積リスクが男性で60.4%、女性で49%であった。

つまり、14種類の検査を受けたらがんでもないのに精密検査を勧められる人が半数程度いると言うことです。

と言うことは、心配だからとがん検診をいろいろ受けている人ほど、『がんの疑いがあるので精密検査を受けてください。』とか『専門の病院でちゃんと調べてもらってください。』と言われてさらに心配になるのです。

もちろん、本当にがんの場合も含まれますけどね。

>偽陽性が出たことにより、侵襲性の高い診断処置を要する累積リスクは男性で約29%、女性で約22%であった。

侵襲製の高い検査とは、画像を撮るだけとかでなく内視鏡を使った検査などを指すのだと思われます。

簡単に言うとしんどい検査を勧められしたと言うことでしょう。

全くがんがないのに2から3割の方が侵襲製の高い検査をしています。

>米国癌協会(ACS)のRobert Smith氏は「偽陽性にも偽陰性にも一定のリスクが考えられる。偽陽性の比率を積極的に減らそうとすると、癌の検出率も減らすことになる」と説明している。

>「多くの人は偽陽性を防ぐことよりも早期に癌を見つけることを優先的に考えている」とする一方、スクリーニングには利点と欠点があることをもっとよく説明する必要があると同氏は述べている。

がん検診によってがんの早期発見ができ、治るがんの割合が増えることは非常に喜ばしいことです。

しかし、このような事実があることも知っておいた方がいいと思います。

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テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

タグ : 検診

コメント
この記事へのコメント
個人的には
偽陰性よりは偽陽性のほうがいいかな。

検査も完璧ではないし、検査をうける利点と欠点を両方を理解することは大事ですね。

でもマスコミなどの情報は大抵検査の利点ばかりを伝えていることが多いですね。これでは検査さえ受けておけばがんが防げるとか早期発見になるとか。

このことが逆に混乱を招いているように思えて来ます。
2009/05/28(木) 19:46:30
URL | あずき #-[ 編集 ]
勉強になります。
一般的に「ガン検診を受けましょう」って軽く言われがちで、「しんどい検査もある」ことは、なかなか知られていない気がしますので。
2009/05/28(木) 20:24:40
URL | ダイヤモンドダスト #-[ 編集 ]
つまり
陰性=大丈夫、陽性=病気。
で、偽陰性がちょっと怪しくて、偽陽性がかなり怪しいと。
そういうことなんでしょうか。

医療の言葉には、よく「偽○○」とか「亜○○」って出てきますが、偽と亜はどう違うんですか?
なんとなーく、偽ってニセとかイツワリとか、いいイメージのない単語ですから医療用語だと「えっ?」と思っちゃいますね。
『偽痛風』って言われた時も、何じゃそりゃ??と頭を抱えてしまいました。

ま、インフルや痛風なら偽でも何でもいいですが、癌ともなると…。
少し怪しいだけでも、やはりキチンと調べて打つ手があるなら施しておきたいものです。
後になって「あの時もう少しちゃんと調べておけば」と悔やんでも遅かりし、ですからね。
手を打つにも早ければ早いほどいいんでしょうし。
そのためにお医者様も、再検査を勧めるんですよね。
何でもなくて笑い話で済むなら、それに越したことはありません。

父を癌で失ったせいか、自治体の癌検査(子宮頸・子宮体・乳)共に陰性なのに、本当に陰性か・見落とされてないかと不安になります。
いっそ偽陽性で再検査勧められた方が、どれほど安心するか。
気にし過ぎなんでしょうけどね(笑)。

清志郎に続き、頼近サンや栗本サン(これまたファンだった!)も癌死されました。
発見しても生活改善ではどうにもならない所が癌の悲しい所です。
2009/05/28(木) 22:57:13
URL | 女王様 #-[ 編集 ]
>あずきさん
>でもマスコミなどの情報は大抵検査の利点ばかりを伝えていることが多いですね。これでは検査さえ受けておけばがんが防げるとか早期発見になるとか。

PETの検査も一時はこれで体のがんがすべてわかるような報道されていましたよね。
実際は、そんなものでもないのに。。

>ダイヤモンドダストさん
がん検診をうけて、引っかかっただけではもちろんがんとわかったわけではなく、爪でない場合もあります。

がんかどうかの検査がしんどい場合があるんですね。

>女王様
>陰性=大丈夫、陽性=病気。
その検査で異常がないのを陰性。
異常があるのを陽性といいます。

そんでもって、検査で陰性と出たけど病気だった場合を『偽陰性』
検査で陽性と出たけども異常がなかった場合を『偽陽性』といいます。

これは、医学用語ではなく統計の用語だったと思います。

>手を打つにも早ければ早いほどいいんでしょうし。そのためにお医者様も、再検査を勧めるんですよね。

もちろん、そうなんですけど。
でも無駄な検査と無駄な時間を過ごす場合もあるのでね。

心配性の方にはいいんでしょうけど。。。

>発見しても生活改善ではどうにもならない所が癌の悲しい所です。
がんの種類や広がりによって治癒することもあるのでその意味では早期発見は重要ですね。
2009/05/28(木) 23:48:13
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
便潜血
偽陽性が出るのは仕方ないですが、便潜血の検査だけは何を測っているのやら、と思ってしまいますね。
先日、初めて測って、いやな結果が出たので、ぼやきです。
2009/05/30(土) 01:50:13
URL | 優介(Yusuke) #-[ 編集 ]
まあ、病気の可能性のある人をひっかけるのが便潜血の目的ですからね。

もちろん、血が混じっている状態なのでがん以外の病気でも出血するものであれば陽性になりますよ。
2009/05/30(土) 12:12:45
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
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