~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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ビスフォスフォネート 
2009/06/14 Sun 11:24
ビスフォスフォネートって聞いたことがありますか?

ビスフォスフォネート(以下BPとする場合があります)とは、非常に簡単に説明すると骨を強くする作用を持っています。

詳しくは、Wikipediaへ

どんな病気に用いられるかというと、骨粗鬆症が代表ですががん患者さんにも使われます。

骨に転移のある場合やカルシウムが高い場合に使われます。

骨に転移のある場合は、痛みを軽減したり、骨折の頻度を下げたりします。

また、カルシウムが高いと腎臓を悪くしたり、興奮したり、場合によっては意識がなくなってしまったりするのでカルシウムを下げる目的で使われたりします。

さらに、抗がん作用もあるのではなかと言われています。

いいことずくめですね。

副作用として腎障害、一過性の発熱や食道炎などがありますが、たいしたことがない場合がほとんどです。

しかし、これらの薬剤はほぼ骨にしか蓄積しないため骨に重大な副作用があるのです。

それは、顎骨壊死です。

内服薬での頻度は10万人に1人以下と低いのですけど点滴では1%以上の頻度であると言われています。

理由はよくわかっていないのですけど、下あごの骨に起こり安いようです。
(BPの蓄積は下あごが多いわけではないようです。)

顎骨壊死とは、無症状のこともありますが、多くは痛みを伴い、持続する骨露出や骨壊死、顎が重い感じや痺れ感、歯肉の腫脹や排膿、歯の動揺などがあります。

正直、つらいみたいです。

どんな方に起こりやすいかというとBP投与中に抜歯などをした後に起こることが多く、ほとんどはなんらかの歯科治療との関連があるようです。

どうしたら防げるかですけど、口腔内の最近が関与しているとの話もあり、抜歯前に口腔洗浄したら発生頻度は5分の1に減ったとの報告もあります。

現時点での対応は、BPを使用している患者さんに抜歯が必要となれば休薬してから抜歯を行うことが推奨されています。

だいたい3ヶ月休薬すれば、骨に蓄積されたBPはほぼ消失すると考えられており3ヶ月以上の休薬が望ましいと考えられていますが休薬による骨折などのリスクも考慮しなければなりません。

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洗浄や抗生剤投与なども行われますがあまり効果のないことが多いようです。

また、高圧酸素療法を行うこともあるようです。

テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

コメント
この記事へのコメント
気になっていた事
ビスフォスフォネート、とっても気になっていた薬剤です。
閉経後のホルモン治療での骨粗鬆症対策に、使えたらと思い調べていました。
主治医にも聞いたのですが、保険適用にはならないし混合診療はしていないからと言われました。

副作用の事も心配だったので、このように詳細に教えていただいてありがとうございます。

それと、2008.4.1の分子的標準薬に関する記事にTBさせていただきました。
よろしくお願いいたします。
2009/06/14(日) 12:19:22
URL | ガーネット #0ll.HrS2[ 編集 ]
タイミング良く
今日のお話を聞けてよかったです。とても参考になりました。
実家の母が「ボナロン」をずっと飲んでいます。
母の場合は高齢のため、骨粗鬆症の症状があるのです。

昨日、母を訪ねて行ったら 「歯の調子が良くないから歯医者に行こうと思う」 と言われて、でも、以前歯科治療は慎重にしなくてはいけないと聞いたことがあったので「ちゃんと整形外科の先生の話を聞かなくちゃダメだよ。勝手に歯医者に行かないでね。」と話したばかりでした。

今度一緒に整形外科の先生を訪ねて、詳しく聞いてこようと思います。

2009/06/14(日) 13:21:05
URL | ダイヤモンドダスト #-[ 編集 ]
ビスフォスフォネート剤ゾメタが、実は骨転移以外にも有意に効いているという結果が出ていましたよね。
さらに数時間かかっていた以前のビスフォスフォネートからゾメタに変わって、15分で済むようになったのは患者にとってもありがたいことです。
2009/06/15(月) 10:13:46
URL | みゅう #-[ 編集 ]
>ガーネットさん
骨粗鬆症対策に内服なら使えますよ。
点滴は、常識的に無理でしょう。

分子標的薬、これからもまだまだでてきます。
あと10年ぐらいは大流行ではないでしょうかね。


>ダイヤモンドダストさん
内服薬ならそんなに心配する必要はないように思います。
なんせ10万分の1以下ですから。

まあ、担当の先生とよく相談してくださいね。

>みゅうさん
>ビスフォスフォネート剤ゾメタが、実は骨転移以外にも有意に効いているという結果が出ていましたよね。
これからもう少し検証が必要だと思います。

>15分で済むようになったのは患者にとってもありがたいことです。
時間の短いのはいいですよね。
2009/06/15(月) 12:36:09
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
はじめまして
時々拝見させてもらっていました。
私は歯科衛生士(今は働いていない)ですが、
ビスフォスフォネートが顎骨壊死というのを働いていたときに知り、ガイドライン?では上に書いていたように書いてありました。
いいことがある反面、副作用もあるものですね。
骨粗しょう症では骨代謝を悪くするものなのに
使われるのはなぜなんですか?
教えていただけたら、ありがたいです。
2009/06/15(月) 12:51:50
URL | みみ #-[ 編集 ]
>みみさん
はじめまして。
言葉の問題だけではないでしょうか?

BPは、破骨細胞の活動を阻害し、骨の吸収を防ぎます。

骨吸収とは、破骨細胞により古くなった骨が分解され破壊されていくことです。

ですので、これを防ぐと骨が強くなります。

ただ、言葉がわかりにくいだけでは?
2009/06/15(月) 13:03:12
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
抗ガン剤が顎骨にまで影響があるとは…。
果てしないというか計り知れないというか。
素人の想定を超えてますね。

で。
これは本人にはあまり自覚症状ないんですか?
揺れる程度だと、歯槽膿漏かと思ってしまいますよ。
キチンと知識がある歯科医ならいいですが、そうじゃないととんでもないことになりそうです。

本人が抗ガン剤の影響だと知らず、歯科医師もあまり理解してないとか。
問診表で使用してる薬を書いても、その薬の副作用を歯科医師がわかってるかどうかは疑問ですからね。
虫歯ならなるべく抜かずに残そうと考えるのに、歯肉炎だと「グラついてるから抜くしかありません」って言う歯科医師は少なくないようです。
今通院してる医師がまさにそれで。
義歯の型取りがヘタクソなのか、一向に進まないし。おかげでずっと体調が思わしくありません。

歯や顎って怖いですよね。
よく噛めないとそれだけで健康を損ないますから。
自然治癒出来ないという点で(取るしかないって意味で)は、虫歯は癌と相違ないのかも知れません。
2009/06/15(月) 18:47:29
URL | 女王様 #-[ 編集 ]
>女王様
抗がん剤ってものではなくて、骨を強くする作用のある薬ですよ。

だから、溶骨性の骨転移に効果を発揮します。

>これは本人にはあまり自覚症状ないんですか?

自覚症状なければいいんですけどね。
痛かったりするようですよ。

以前、口腔内ケアの話をしましたが非常に重要ですね。
2009/06/16(火) 16:09:57
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
ありがとうございました^^
よくわかりました。
よっしぃさんの言うように、言葉の違いでした。
骨吸収という言葉で、理解することができました。
わかりやすく教えていただき、ありがとうございました。
2009/06/19(金) 13:30:43
URL | みみ #-[ 編集 ]
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