~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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EBMとNBM 2 
2009/06/24 Wed 12:53
CATEGORY【診療】
前回の続きです。

またまた引用します。




基本的考え方
1.患者さんの物語りは生きているなかで起こっている大きな物語りと考えます
 患者さんの物語りは、「病」の状態は、人生のなかでおこっていることです。話を切らずにしっかり聞く必要があります。

2.患者さんを物語りの語り手として尊重します。
 こうした意味で、患者さんの物語の語り部としての立場は最大限尊重します。
 ※治療診断の対象としてしか観ないのは大きな問題となります。

3.医学的な疾患概念も治療法もあくまでも一つの医療側の物語りと捉える
 医師のもつ考え方、治療等はすべて、医師側医療側のナラティブです。患者さんの物語りではありません。
 ※疾患概念は強い それぞれ意義がある

4.さらに治療とは、両者の物語(患者側のナラティブと医師側のナラティブ)をすりあわせるなかで「新たな物語り」を作り出していくプロセスであると考えるような医療が、ナラティブ・ベイスド・メディスンです。そのため、まず、患者側のナラティブを十分に語らせ、医師側で理解することが大切となります。



なんだか、非常に患者さんの立場に立ったいいことのようですが。。。

これから、どんないい医療が生まれてくるのか?治療へのアプローチの仕方が正直よくわかりません。

そんで次へ行きます。



実際の進め方

症例は、40歳男 で、主訴は、腹痛、下痢、無気力です。10年前からあったが複数の医療機関で異常なしといわれた。8年前、仮面うつ病といわれ、数ヶ月前より膵炎疑いにて、上部下部消化管ERCPをした。

患者
>どうして具合が悪いんでしょうか?身体だけなおれば、私には何の問題点はないのですが・・・

以上のようかかたちで、じっくりと患者さんにナラティブを語っていただき、その上で
 
弱り目に祟り目ですね、まったく、悪循環ですね。

といったところ、患者から、

まさに悪循環ですね

と、発言あり、その場の雰囲気変わりました。


その後は、これ以上検査はいやという希望を入れて、少し治療しながら、様子をみました。2週間後よくなりました。

10年前にストレスありました。とみずから、物語を進めていく元気が出てきて、ストレスの内容等を語り始めました。その6ヶ月後


自分の心と体が連動しています。本当に前は、悪循環でしたかね

というかたちで改善に向かっていきました。




なるほど、少しわかったような気がします。

でもこれは、典型的な例でいつもこんな風にいくとは限らないし。。。

精神面に関するアプローチだけでいいのかなぁ本当にという気持ちになります。

医は、アートといいますがNBMは、まさにアートでしょう。

正解は、ないというか個人個人によって正解がことなるのでしょうか。

ただ、前回の例でも挙げたようにEBMも個人個人によって正解は違いますもんね。

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個人的な経験ですが、がんの患者さんと話をしていて心の奥底まで踏み込んでいけたときに上の例のように患者さんが自身のことについてたくさん話をしてくれることがあります。

あー、NBMってそんなことなのかな。とか思ったりします。

ただ、心の奥まで踏み込んで行くのは、非常に勇気のいることなんですけど。

医者だって必死で踏み込んでいきます。

続きます。

参考『NBM入門~NBMってなに?』

テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

コメント
この記事へのコメント
この例に関して言えば
恐らくストレス多いなかで生きてきて、それを理解してもらったことで医療者に対して安心感と信頼感が生まれたのではないかと思います。

それは「弱り目に祟り目ですね」に対し「まさに悪循環です」と答えていることから分かります。

もちろん皆がこんなふうに信頼関係が築かれるとは限りませんが患者さんの物語に耳を傾けることで、患者さんが何にストレスを感じているのか何に苦痛を感じているのかが分かってくると、少なくともそれは治療に活かしていけるものもあるような気がします。
2009/06/24(水) 19:27:32
URL | あずき #-[ 編集 ]
>患者さんが何にストレスを感じているのか何に苦痛を感じているのかが分かってくると、少なくともそれは治療に活かしていけるものもあるような気がします。

忙しい日常診療でそこまで構えない場合も多々あります。
がんの患者さんの場合は時間をさいて関わることは十分にできるわけでしているつもりなのですが、個人的にはそれ以外の患者さんには出来ていないと思います。
2009/06/25(木) 18:13:21
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
なるほどねー
…と。
前回のスレで頂いたコメントで納得しました。
自分の置かれてる立場に喩えると、とてもわかりやすいです。
私が歯科医師に持ってたモヤモヤ感や、じれったさが少し晴れましたし。

医師は(歯科医師含め)自らの経験や知識の中から、コレだ!という方針で進めるでしょう。
その選択肢が多い・つまりよりたくさんの患者さんと接して臨床経験が豊かな医師がいいですね。

患者の「なんとかしてほしい」という要望には、できるだけ応えて頂きたい。
その根底にはコミュニケーションが重要です。
対話というか。
「~しかありません」「それでいいですね」の紋切り口調では、質問も要望も出来ないです。
遠慮して疑問を聞けないで、迷ったままでされるがままになる患者が少なくないことを理解して欲しいし。

疑問のまま進むと、結局は医師への不信感は募るばかり。
お互いにイイこと無しになります。

例えば。データ上成功する確率が3割としても、それを納得して患者自身が選択したら諦めもつきます。
が、絶対イイ!と勧められた治療が無理やりだと、後々後悔が出てくるもんなのです。

…私も。
勇気を出して質問し、納得出来ないようなら転院もやむなしと、頭を切り替えようと思いはじめました。
2009/06/26(金) 18:16:40
URL | 女王様 #-[ 編集 ]
>あずきさん
>患者さんの物語に耳を傾けることで、患者さんが何にストレスを感じているのか何に苦痛を感じているのかが分かってくると、少なくともそれは治療に活かしていけるものもあるような気がします。

そうですね。
患者さん自身が何を望んでいるかがわかるかと。

>女王様
>その根底にはコミュニケーションが重要です。
これは、痛感していますね。

>勇気を出して質問し、納得出来ないようなら転院もやむなしと、頭を切り替えようと思いはじめました。

いろいろと自分の病気について理解を深めることはいいことだと思いますよ。

ただし、間違った方向で理解される方がたまにいらっしゃいます。
そうならないように、専門家のアドバイスにも耳を傾けるようにしてくださいね。

2009/06/26(金) 19:05:15
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
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