~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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2009/09/12 Sat 00:17
それから、何ヶ月か経ったある日、Fさんは外来にやってきました。

『背中が痛いんです。』

『Fさん、骨に転移してるかも知れないし、ちゃんと調べないとはっきりしたことは言えませんよ。』

『痛み止めで様子を見たいんです。』

『わかりました。』

それから、1ヶ月後。

『痛みが強くなってきました。

でも、入院はしたくありません。』

『Fさん、背骨に転移していて神経を圧迫するようなことがあれば、両足麻痺することもあります。

また、膀胱直腸障害といっておしっことか便とかの感覚がなくなるかも知れません。

ちゃんと、調べましょう。

痛み止めの量の調節もした方が良さそうでしょう。』

『でも、入院は本当にイヤなんです。』

その日はかえられましたが、次に外来の時に家族に連れられてやってきました。

『尿と便の感覚なくなるのはイヤです。

入院します。

でも、1週間くらいで帰らせて欲しいんです。』

そんなこんなで、入院しました。

疼痛コントロールで麻薬の量や副作用対策の薬の調整をしながら、胸腰椎への転移の有無を調べました。

腰椎への転移がありましたが、麻痺を起こすようなものではなさそうです。

また、肺の原発巣もだいぶ大きくなっています。

Fさんとご主人さんに病状説明をしました。

そして、抗がん剤治療と骨転移に対する放射線治療をすすめました。

『先生、1週間って言ってたやん。

どんだけかかるの?』

『放射線は、外来でも可能ただし、毎日来てもらわないと。

アムルビシンという薬なら3日間連続で点滴して退院したらいいよ。』

『先生、ほんまにしんどくならん?』

『大丈夫やと思うよ。

前のしんどさの100分の1くらいやと思うわ。』

『しんどなったら、恨むよ。』

こんな感じでアムルビシンを3日点滴した後に退院しました。

幸い、本当に楽だったようで感謝されました。

さらに、効果もあり外来で3コースほど行いました。

肺の影も小さくなり、また外来で様子を見ていくこととなりました。

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テーマ:医療・病気・治療 - ジャンル:心と身体

コメント
この記事へのコメント
…で。
まだFさんは、元気でご存命なのでしょうか。

なんとなく我が父のゴネかたと似てるので、とても気になります。
病院や入院が好きな人なんていないけど、その中でも一度懲りた人はどうしても拒みますね。
うちも全く同じで「二週間て約束だった」とかなんとか。
そもそも最初に放射線を選択したのも、通院で済むからって安易な理由でしたし。

今思えば、その時に手術なり抗ガン剤なりを選んでたら、もしかしたら違ったかな?と思いますが、逆にもっと早く亡くなってたかも知れないし、弱ってたかも知れない。
こればかりは誰にもわからないですね。
運命、なのかな。
もっとも喫煙してなきゃ罹ってないかも知れないので、病も命も「かもしれない」のてんこ盛りなんだと気付きました。
死ぬ4日前まで、好物のコーヒーやビールを一口でも口にしてたんだから「あれで良かったのかも知れない」だし。

結局は正解なんてないんでしょう。
Fさんも、納得してご自分が望んだ選択をしたんですから。
嫌がるものを力ずくで入院させても、やっぱり後々、当人も家族も心残りにしかなりません。
キチンと通院なさるだけ、密かにすっぽかしてた我が父よりエライですよ。

にしても。
検査だけって言われても、その検査も痛くてつらいのが多いですねー。
鼻から内視鏡も泣けましたが、腎生検も痛かった!
術後に寝返りも出来ないことも苦痛でした。
が、一番の激痛体験は、やっぱり髄液&髄圧です。
大の大人が病院で泣くって、恥ずかしいしオカシイですよね?
でも、出ちゃいました。涙も、意味不明なうめき声も(笑)。
二度としたくありません。

で、何故Drは「痛いね、ゴメンナサイ」って謝るんでしょうねぇ?
不思議です。
2009/09/12(土) 07:19:56
URL | 女王様 #-[ 編集 ]
実は、まだ続きがありますのでもう少しお待ちください。

お父様のけんですが、正解はもちろんありませんが私が文面から推測する限り周囲の人たちから見れば問題があったかもしれませんが、お父様自身はいい闘病生活を送られたと思いますよ。

痛いと言われたら謝りますよ。
だって、検査などしなければ痛い思いをしなかったわけですから。
2009/09/12(土) 21:05:27
URL | よっしぃ #-[ 編集 ]
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