m3のブログに去年の8月6日にエントリーした記事です。
初めての当直 1を無事にこなし、(結局、ドキドキしただけで何もしていないわけですが。)その後、定期的な当直もなく忙しい大学病院での日々を過ごしておりました。
それは、暑い盛り、お盆の頃の出来事です。オーベンが誰かバイト行ける奴おれへんか?と探しています。
『お前、行ける?』
『前みたいな所なら大丈夫ですよ。』
『それがな、救急車くるところやねん。でも、めちゃくちゃ忙しい事はない。』
『やめときますわ。』
『なんかあったら、電話してきたらええから。外科系当直と、病棟当直おるから。困ったら相談したらええから。行ってや。』
と言うような会話の末結局行く事になりました。
ベット数は約200を超えるそこそこの規模の個人病院です。
建物は複雑に入り組んでいます。おそらく、建て増し建て増しで作られたのでしょう。
当直室に入りました。初めての当直室よりかは当直室らしい雰囲気です。とりあえず、夕食を食べ非常事態に備えます。
電話のベルが鳴りました。
『救急室にお願いします。』とうとう、患者さんが来ました。お風呂ではありません。
主訴(主な訴え)は腹痛です。今朝から下痢をしていたのだが、夕方から特にひどくなったとの事。診察上、緊急に外科の先生にコンサルト(相談)しなければならない状況ではないようです。
しかし、レントゲンの指示を出し、あわてて当直室にもどりました。
必死に、急性腹症のページをめくります。この方は男性であったので婦人科的な疾患を考えなくてよかっただけ助かりました。
水分も取れておらず、点滴と内服薬で帰ってもらう事となりました。
一安心して休んでいると、(当直医マニュアルを読んでいるのですが。)
また、電話が鳴ります。
次の人は、発熱、咽頭痛などです。おそらく、感冒と思われます。診察にて扁桃腺が腫れてその周りに膿が付いています。薬出して、帰ってもらっていいと思うけど。ホントにいいのかな?
とりあえず、採血の指示を出し当直室で本を読みます。CRP(炎症反応)が9ありました。(高い値です。)白血球も1万8千です。これは、非常に強い炎症を示しています。
(どうしよう?さっきまで内服薬を処方して帰ってもらおうと思ってたのに。この結果で帰していいんだろうか?)
患者さんを呼ぶ前にオーベンに電話です。
『お前は、アホか?若いんやろ!ぐったりは、してへんのやろ。そんなん、採血するから悩むんや。採血なんかせんと帰さんかぁ!!!その前に、今時間外やから、明日の朝受診するようにと調子悪くなったら今晩でもいいから再度くるように説明するんや。』と言って電話は切れました。
(なるほど、その通り。)
患者さんに説明をして飲み薬を出して帰ってもらいました。
その後も何人か来ましたがわからなければ採血してその間に当直医マニュアルで調べる。を繰り返して無事に初めての救急当直は終了しました。
その後も、救急病院の当直をすることによって非常に勉強になりました。大学病院での研修だけでは身に付かない事も勉強させてもらいました。
そのときに必死に詰め込んだ知識はなかなか忘れるものではありません。
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今の研修医の先生は、こんな状況下で知識を詰め込む事はないんでしょうね。
当時の当直は研修のためではなかったですが、こういうプレッシャーは臨床医としての度胸形成に役立ちましたし、こういう時に診た症例のことは結構今でも記憶に残っています。
今の研修制度ではこういう経験はしないと思いますし、私の頃より内容も充実していると思いますが、当時の研修が今の研修に勝るところがあるとすれば、修羅場をくぐる経験値かなと思います。
殺陣の際の真剣と竹光の違い、みたいな感じでしょうかね。
written by rinzaru / 2007.08.06 16:03
いいコメントいただきました。
みんな、当時のドキドキ、ヒヤヒヤを思い出したようです。