~よっしぃの独り言                   医者として10年程仕事をしてきました。 医療関係者と一般の方々の間に大きな隔たりがある事も実感しました。 これは、お互いにとって不幸なことです。 このすきまに橋を架けれたらと思いブログを始めました。
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海外の医療費と 
2009/12/03 Thu 12:54
少し前に韓国の射撃場で火災があり何人もの日本人の命が失われました。

何日か入院して治療に当たったのですが、結果的に亡くなられた方がいました。

そして、こんな記事が


【釜山射撃場火災】遺体引き渡し、韓国病院が1千万円保証要求


>韓国釜山市の室内射撃場火災で大やけどを負って同市のハナ病院に入院し、22日に死亡した長崎県雲仙市の中尾和信さん(37)の遺体を家族に引き渡す際、同病院が雲仙市に約1千万円の治療費の支払いを保証するよう要求していたことが27日、分かった。

まあ、支払いを保証というのはひどい話ですが保険がないとその程度の治療費がかかると思います。

正直、日本の医療費世界でもかなり安いレベルだと思います。

コメントで医療費が高いとのコメントをいただきましたが、世界で高いといわれているアメリカではどの程度かかるのかみていきましょう。

アメリカでは初診時に診察費として7000円から8000円程度が一般的といわれています。

また、急性虫垂炎での入院も1日で100万円以上の請求がくるそうです。

日本では、1週間の入院で50万円程度でしょうか?

特に手術代金が開腹手術で6万円ほど、内視鏡を使った手術で19万円ほどで安く抑えられています。

しかも3割負担ですので15万程度の請求で、高額医療制度があるので7万円ほど戻ってきます。(収入により異なりますが)

実質、8万円程度の自己負担ですみます。

もう一例ありました。

『日本の150円、米国の1500万円―それぞれの医療問題』

この中で

>急ぎサンノゼの病院に運び込まれ「大腸切除術」の手術を受けた。入院は10日間にも及んだ。手術後、請求金額の見当がつかずドキドキしていたが、後日、請求書が来ると、医療費の請求額は全部でなんと12万2000ドル(当時の為替レート、123円換算で約1500万円)だった。

とあります。

日本の医療費は安いと思いませんか?

韓国の医療費は知りませんが当然保険のない状態なら全額自己負担ですので、1000万円の請求は不思議ではありません。

おそらく、助かるかも知れませんので最高級の医療を提供したのでしょう。

日本国内なら、同じ治療でいくらかかるのでしょうか?

やけどの専門家でないのでわかりませんが、おそらく半額以下の治療費で可能かと思います。

仮に半額の500万円とすれば自己負担は150万円です。

しかも、高額医療制度で90%以上かえって来ると思います。

それほど、国が決めた診療報酬で安く抑えられているのです。

それでも日本の医療費は高いと思いますか?

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ちなみにアメリカでの医療費

虫歯の治療費1本5万円

出産費用 150万円

集中治療室料 1日100万円

だそうです。

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肺がん学会ー50th 
2009/11/19 Thu 12:36
先週末は、肺がん学会は50回目の記念大会でした。

今年は、アリムタ(ペメトレキセド)という抗がん剤が肺がんでも使えるようになりました。

また、今月11月からアバスチン(ベバシズマブ)も肺がんで使えるようになりました。

また、アプレピタント(エメンド)という今まで日本で使えなかったタイプの吐き気止めも今年度中には使えるようになりそうです。

肺がんの治療も進化してきています。

また、来年から肺がんの癌取扱い規約も変更になります。

肺癌取扱い規約とは、簡単にいうと肺がんをどのように診断して、広がりやある場所でどのような治療を行えって行けばよいのかを示したものです。

腫瘍の大きさの分類などが細かくなること、それと胸水があれば遠隔転移とみなすなど今までの分類とはずいぶんかわった印象を持ちます。

まあ、そんなこんなで肺がんの治療は今年から来年にかけてずいぶんとかわると思います。

そんな中、学会に参加してきました。

新宿の京王プラザホテルでありました。

会場は43階にもありましたのでそこからの景色はすばらしいものがありました。

丁度、晴れの日と雨が降っていて煙っている日との東京の景色が見れました。

目の前に東京都庁があり、雨で煙った中に浮き上がる都庁はきれいでした。

その学会の中で出会いが二つほどありました。

ひとつは、43階から降りるエレベーターの中です。

エレベーターに乗り込むと異様に背の高いジャージを着た女性たちがいました。

日本人でないことはすぐにわかりました。

ジャージの胸にDOMと書いてありました。

明らかにスポーツ選手だとわかりましたが、何のスポーツか、どこの国かがわかりません。

彼女たちが降りるときに背中が見えました。

背番号の上にDOMINICAと書いてあったので国はわかりました。

よくよく、考えてみると女子バレーの大会をやっていたことを思い出してようやくスッキリしました。

あとひとつは、このブログでも時々紹介させていただいている『緩和ケア医の日々所感』の管理人であるaruga先生と少しの時間ですがお話しさせていただきました。

blogなどでは、コメントをいただいたりしていたのですが、初めてリアルにお話させていただき非常に嬉しく思いました。

(実は、2年ほど前講演をリアルに聴いたことがあったのですが、緩和医療学会でありその学会では非常に有名な先生であり直接お声をかけることが出来なかったのでした。)

そんなこんなで、肺がん治療に関しても非常に変化していく年の50回という節目の学会でした。

また、個人的にも思い出深い学会となりました。

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そう言えば最近、肺がんの話題も少ないですね。

インフルネタが多すぎるんですね。

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まんがでわかる医学 
2009/10/24 Sat 11:47
おもしろい漫画をみつけました。

『がん免疫療法はまだ臨床研究の段階です』

すごくわかりやすく書かれています。

漫画ですから当然でしょうか。

内容も現実に即したものになっており、がんの専門家が読んでもおかしいところは見あたりません。

7ページにある

>手術、抗がん剤、放射線に続くがんの第4治療法ですか……!?

>それは、持ち上げすぎですね!

などのくだりは、実際患者さんと話していてよくあることなのでこの漫画すごいと思ってしまいました。

他にもこれも秀逸です。

『研究段階の治療は受けるなら臨床試験で』

3ページの

>もしかして先進医療は「高級」で標準治療は「並」だと思っているでしょう?

>違うんですか?

以下その説明は非常に理解しやすく考えられています。

また、6ページの

>治る可能性の高い患者さんに効くかどうかわからない治療の臨床試験を受けてもらうのは倫理的に問題があります!

まさにその通りなのですが、多くの患者さんはそのあたりがよくわかっていません。

最後のページ

>ワラにしては、高すぎますよね…
>臨床試験なら医学の進歩に貢献できますが…

標準治療でない治療を受ける場合は、ぜひ臨床試験で受けるようにして欲しいと思います。

私が興味をそそられたものとしては

『痛みは上手に伝えよう』

『苦しいときはいつでも緩和ケア』

などがあります。

ただ、『苦しいときはいつでも緩和ケア』の最後のオチは若干やり過ぎなような感じですけどね。

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christmasさんも何か書いてみませんか?

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10年の歳月・特別編 
2009/10/11 Sun 11:13
10年以上仕事をしていると、やはり、10年前は昔だなぁと思うことがあります。

前回の続きというか関連です。

そう言えば、もっと前、医学部に入学する前、もう20年近くも前の話です。

友達と話をしていました。

細かい話は忘れたのでいきなり本題ですけど。

そのとき、医学部を目指していたと思います。

友達は医学部志望ではありませんでした。

がんの話をしていました。

私が、

『がんの告知をした方がいい。

自分の人生なんだから、自分で決めないといけない。

病名を知らないまま人生を送るのはその人にとってマイナスだ。

病名、病状をきちんと説明するようにした方がいい。

そうでないと悲しい。』

すると、友人は

『そんなん無理や。

耐えられない。

それが原因で死んでしまうかも知らん。』

昔のことなのでどこまで正確に覚えているかわかりませんがニュアンス的にはあっているはずです。

その言葉を聞いてショックでした。

だって、まだまだ若いんですよ。

当たり前ですけど。

考え方も柔らかいだろうから。。。

理解してもらえると思ったのに。。。

ちゃんと、告知するメリットを説明したのに。。。

完全に納得してくれなくても。。。

ある程度は同意してくれると思ったのに。。。。

完全否定されたまま、話は終わったと記憶しています。

そのときは、自分ががん診療のまっただ中にいる将来像は全く描いていませんでした。


でも、最近は病名を伝えることを拒否されることがほとんどなくなりました。

しかも、以前は病名を家族に伝えてから本人に伝えることも多かったのですが、今は、本人と家族と同じ時に説明をすることがほとんどです。

本来はそうあるべきだと思います。

ただ、言われる本人、家族も辛いけど、話をする医者も辛いんですよ。

長々と綴ってきましたが、10年前と全然違うでしょ。

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10年の歳月・後編 
2009/10/07 Wed 12:06
10年以上仕事をしていると、やはり、10年前は昔だなぁと思うことがあります。

10年前って、携帯電話を誰でも持っている瘍になった頃ですよね。。

前回の続きです。

別の病院へ転勤になると、転勤した病院はがん治療は本人に病名を伝えないとしないというスタンスでした。

ホッとしました。

嘘をつかずに治療が出来る。

当たり前といえば当たり前のことだったんですけど。

でも、別の問題が持ち上がりました。

病状説明をしようと患者さんの家族に来てもらうと、

『先生、あのひとがんなんですね。病名は言わないでください。耐えられません。』

なんてことがしょっちゅうありました。

『でもね、抗がん剤とかしんどくなったりしますよ。

病名言わずに治療したらおかしいと思いますよ。

おかしい、だまされてると思ったら患者さんとご家族の間に溝が出来ますよ。

もしかしたら、残された時間が短いかも知れないのに。』

と説明するとだいたいは納得してもらえるのですが。

それでも、絶対ダメという場合もあります。

『治療しないのなら、病名を伝える必要はないと思いますよ。』

ただ、高齢の方や合併症のある方で治療するのが厳しいことが予想される場合ですけど。

何人か病名を言わなかった患者さんがいるんですけど、言わないことは私にとっても家族にとってもやってみるとつらい場合が多いですね。

だって、だんだんとを悪くなっていくのに『いくら調べても病名はわからない。』と説明しますから。

中には、家族が耐えきれなくなって、家で

『あなたは、がんなのよ!』

なんて言ったこともあります。

最初に医者から言われた方がどんだけ本人のショックはましだろうかと思います。

「最初にがんがわかったとき」と「家族に言われたときは」残された時間が確実に短くなってますから本当にどうしようもないことになっている場合があるんですね。

家族が患者さんに言ってしまうときは、たいがい感情が高ぶっているときなので告知のタイミングとしては最悪であることが多いですね。

10年ほど前とに比較は終わりです。

でも、もう少しこの話題に続けたい話があるので続きます。

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